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別所温泉へ上田電鉄の旅

道中の電車旅を楽しみながら別所温泉へ

 小さな車庫のある下之郷駅を出て大きく右にカーブすると、家並が途切れ、広々とした田園地帯を走る。古刹が点在しているため「信州の鎌倉」と呼ばれる塩田平で、左右ともに離れた所には山並みが聳えている。とくに南側に当たる左手にはごつごつした特異な形状の独鈷山が目立つ。古びた駅舎が残る中塩田駅を過ぎ、さらに進むと次第に両側の山並みが迫ってくる。最後の八木沢駅には、アニメのキャラクターと思われる女性のイラストが描かれた駅名標が立っていた。八木沢まいというらしいが詳しいことは知らない。

 

 その八木沢駅を出ると、電車は急勾配をぐんぐん上っていく。さすが最近の車両だけあって、苦もなく進み、駆け上がったところが終点の別所温泉駅だった。

別所温泉駅

 数年振りに訪れた別所温泉駅は、相変わらず和服姿の女性が出迎えてくれた。地元の観光協会の人が観光駅長として働いているのだ。趣のある駅舎は、以前来た時よりもきれいになったようである。駅を後にして「あいそめの湯」に向かって歩いて行くと、左手に駐車場があり、その先にかつて走っていた名物の「丸窓電車」が保存されていた。いつのまにか金網の柵が出来ていて写真が取りにくくなったのは残念である。来訪記念に撮影していたら、折返しの上田行き電車が脇を通り過ぎていった。

丸窓電車と並ぶ「さなだどりーむ号」at別所温泉駅
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